【今月の教化部長の言葉】令和5年9月

「ムスビ」の大切さを学ぶ

 

教化部長 大塚 和富

 

 この原稿は愛知教区に赴任して4ヵ月が経過し、8月を迎える直前の時期に書いています。 気象庁から7月20日に梅雨明けが発表された後の気候は、晴天に恵まれていますが、連日猛暑が続いて今夏は殊の外、厳しい暑さを実感し、地球温暖化に伴う異常気象襲来の深刻化の現状を感じます。

全国的にも猛暑を記録する地域が広がりつつあり、「熱中症警戒アラート」が環境省と気象庁から発表されたテレビ報道で、愛知県が含まれていることを知ると、思わず水分補給やエアコン使用等が心に浮かんできます。 この時に〝倫理的な生活者〟として低炭素の生活を目指している私は、エアコン使用は二酸化炭素の排出に繋がり、温暖化の促進となることが潜在意識から呼びかけられます。 一方、現在意識では後期高齢者の自分は身を守るためにはエアコン使用は絶対に欠かせないと思います。 そこで、2018年〝森の中のオフィス〟における世界平和のための生長の家国際教修会で学んだ「ムスビ」について、次の文章を思い出しました。

 

「(前略)自己内在の〝神の子〟の本性が、現象に囚われているニセモノの自分に対して、〝神の御心〟を伝達しようとする働きです。 私は、この働きが、私たち個人の心の中で起こる最も重要で、最も高度なムスビだと考えます。(中略)神の御心に聴いて、それを理解して自分のものとすることで、本当の意味での〝新価値〟が生まれるのです。(後略)」(谷口雅宣先生監修『ムスビの概念の普遍性を学ぶ』158159頁)この視点から、私はエアコンの設定温度を外気温との差の5度以内に設定することにしています。

 

 

 

 

スマホ依存に陥らない為に 

 

教化部長教職舎から愛知県教化部までの通勤は、名古屋市地下鉄の鶴舞線を利用させてもらっています。 転任に伴い3月末に名古屋市天白区役所にて「転入届」の手続きした際、名古屋市居住の65歳以上の該当者には「敬老パス」を交付する案内の説明を受け、交付申込書の提出と負担金5000円を納めました。 一年間730回まで無料で使用できる敬老パスです。 お陰さまで有難く使用させてもらっています。 その電車通勤で実感するのは通勤客の九割近くの人が、「スマホ」を見ています。 そのため乗り降りする乗客で身体の不自由な方、小さい子ども連れの母親、高齢者の方などが乗車して来ても、座席に座っている学生や若い人など、スマホに熱中しているので見向きもしません。 私も出勤時に地下鉄の原駅で乗車したときは既に空いた座席が無く、立つことが多いのですが、座席に座っている人は誰も後期高齢者の私に気づいてくれることなく、今まで座席を譲ってもらったことが一度もありません。 退勤時も同様です。 幸い私は健常者でありますので苦になりません。 神想観のお陰で姿勢がよいのか若く見られていると考え、嬉しく思っている次第です。 このような電車内のスマホ使用の乗客を見て思うことは、他人のことを考える心もなく、自分中心で物事が動いており、他人と関わって心を煩わすことをしない人になってしまっていることを感じ、残念に思っています。 神の子の共通基盤を持っている同士が、お互いに親切な行為や和顔、愛語、讃嘆の言葉を表現し合うことでムスビが行われ、新価値である自他一体感の真の喜びを得ることができるのです。

 

 

 

9月は敬老の日と秋分の日の祝日があります。 敬老の日には教化部長の任務が全うできることに感謝し、秋分の日にあたっては、愛知教区における生長の家人類光明化運動・国際平和信仰運動にご尽力いただきご功績を積まれた先達の方々に感謝の誠を表すために、布教功労物故者追悼慰霊祭を開催して聖経読誦による供養を行います。 

併せて先祖供養・流産児供養祭も執り行い、霊牌を祭祀して宇治別格本山宝蔵神社に奉安いたします。 どうぞこの機会に各組織の第一線組織幹部の皆さまは、所属の全ての会員に積極的に霊牌供養の意義と素晴らしさをお伝えいただき、霊牌奉納をすすめてくださるようお願いいたします。